Rust版 クイックスタートガイド
このガイドは、Windows環境でRust版を初めて実行する方向けの手順です。
📋 前提条件チェック
まず、以下のコマンドでRustがインストールされているか確認します:
rustc --version
cargo --version
バージョンが表示されればOKです。次のステップに進んでください。
表示されない場合は、「Rustのインストール」に進んでください。
🔧 Rustのインストール(必要な場合のみ)
Windows環境でのインストール手順
- Rustupのダウンロード
- https://rustup.rs/ にアクセス
- 「DOWNLOAD RUSTUP-INIT.EXE (64-BIT)」をクリック
- インストーラーの実行
- ダウンロードした
rustup-init.exeを実行 - 「Proceed with standard installation? (default - just press enter)」と表示されたら、Enterキーを押す
- インストールが完了するまで待つ(数分かかります)
- ダウンロードした
- 環境変数の反映
- コマンドプロンプトまたはPowerShellを再起動
- 再起動しないと、
rustcやcargoコマンドが認識されません
- インストールの確認
rustc --version cargo --versionバージョンが表示されればインストール成功です!
Visual Studio Build Toolsについて
Windowsでは、C/C++コンパイラが必要になる場合があります。 rustup-init.exeの実行時に自動的にインストール方法が案内されます。
もし手動でインストールする必要がある場合:
- https://visualstudio.microsoft.com/downloads/ にアクセス
- 「Build Tools for Visual Studio」をダウンロード
- インストーラーで「C++ によるデスクトップ開発」を選択してインストール
🚀 ビルドと実行
1. プロジェクトディレクトリに移動
cd src/rust
リポジトリをクローンした場所から実行する場合:
cd path\to\cat-oscillator-sync\src\rust
2. ビルド
初回は依存関係のダウンロードとコンパイルが行われます:
cargo build --release
初回ビルドについて:
- 2〜5分程度かかります
- インターネット接続が必要です(依存クレートをダウンロード)
- 進捗状況が表示されます
- “Finished release” と表示されれば成功です
3. 実行
シンプル版(マウス制御)を実行
cargo run --release --bin sync_simple
実行すると:
- 「🎵 Cat Oscillator Sync - Simple Version (Rust)」と表示されます
- マウスを動かすと音が変化します:
- X軸(横方向): マスター周波数 (40Hz - 600Hz)
- Y軸(縦方向): スレーブ周波数 (100Hz - 2000Hz)
- 画面下部に現在の周波数が表示されます
- Ctrl+C で終了します
🎯 動作確認のポイント
正常に動作している場合:
- ✅ 音が鳴っている
- ✅ マウスを動かすと音の高さが変わる(sync_simple の場合)
- ✅ エラーメッセージが表示されない
トラブルシューティング
「デフォルトの出力デバイスが見つかりません」エラー
原因: Windowsのサウンド設定で出力デバイスが設定されていない
対策:
- Windowsの設定を開く
- 「システム」→「サウンド」を選択
- 「出力デバイスを選択してください」で適切なデバイスを選択
ビルドエラーが発生する場合
対策1:Rustを最新に更新
rustup update
対策2:Visual Studio Build Toolsのインストール
- 上記「Visual Studio Build Toolsについて」を参照
マウスが動作しない場合
対策1:管理者権限で実行
- コマンドプロンプトを「管理者として実行」で起動
- 再度
cargo runを実行
対策2:セキュリティソフトの確認
- セキュリティソフトがマウス監視をブロックしている可能性
- 一時的に無効化して試す
📝 次のステップ
正常に動作したら:
- マウスをいろいろ動かして音の変化を楽しんでください
- Python版と比較してみてください
- コードを読んで実装を理解してみてください
💡 ヒント
ビルド時間の短縮
2回目以降のビルドは、変更したファイルのみがコンパイルされるため、 初回より大幅に速くなります(通常数秒)。
デバッグビルド vs リリースビルド
cargo build- デバッグビルド(速いが最適化なし)cargo build --release- リリースビルド(遅いが高速実行)- このアプリではリアルタイム性が重要なため、
--releaseを推奨
コードの変更
src/sync_simple.rs や src/sync_smooth.rs を編集した場合:
- ファイルを保存
cargo build --releaseでビルドcargo run --release --bin <プログラム名>で実行